メールマガジン「瞬〜またたき」
■今回のワンポイントレッスン

◎2009/8/1発行
□時間の無駄使いをなくすカンタン整理術□
***書類を減らすにはどうすればいいか?******

○物理的に書類を減らすことは難しい
「整理整頓するために書類の量を減らそう」

そういわれただけで納得する人は、まずいないでしょう。「それができりゃ世話がない。できないから困っているんだ」という抗議の声が聞こえるようです。

現実問題として、書類を減らすのは、みなさんの努力次第でどうにかなるものではありません。誰のどんなデスクにどんな書類が届けられるのかは、会社あるいは部署の規則で定められていたり、取引先の都合によって決められているものだからです。

整理整頓をテーマとした書類の中には、「報告書などは回さず、概容だけを回す」「秘書に書類の審査を頼み、必要な書類のみ回してもらう」といった手法を紹介するのもあります。確かに、この方法なら書類を減らすこともできますが、実行できるのはルール変更の実権を持つ、かぎられた人たちのみ。一般の社員には無縁の手法です。

では、読者の皆さんは諦めるほかないのでしょうか?

もちろん、本書では誰にでもすぐに可能な手法を用意しています。しかし、それには、発想の転換が必要です。書類の総量を物理的に減らすのが無理なら、自分がコントロールするべき書類の量だけを減らしてみてはどうでしょうか?

膨大な書類をすべて、どこに何があるのかを把握するのは不可能です。しかし、把握しておくべき書類を限定するなら、目当てのものをその中から選び出すのも、ずっと容易になるはずです。そして、他の書類は無視してしまう。これで、書類の量を減らしたのと同様の状況となるでしょう。さらに、どうせ放っておく書類なら、机から放り出しても同じ事。そうすれば、文字どおり机から書類を減らすことになります。


○「場所を把握すべき書類」の選び方

問題は、把握しておくべき書類と無視してしまう書類を、どうやって分けるかです。それには、今まで紹介したタイムマネジメントのスキルが有効です。

まず1つめは、「パレートの法則」の応用。2割の重要な仕事を遂行することで、実は仕事全体の8割が達成できることはすでに説明しましたが、デスクの書類管理でもこの法則は生かせます。つまり、2割の重要な書類を把握しておけば、皆さんが抱えている多くの仕事に必要な資料のうち、8割を把握できるわけです。前に、一見すると無秩序に山積みされた書類の山の中からでも、目当てのものを簡単に探し出す人がいるといいましたが、それはこのスキルを身につけているからです。

また、「1日のプランニング」のスキルを活用するのも効果的です。出社後すぐに、その日にやる仕事をリストアップし、段取りを決めておくのが1日のプランニングですが、その際に書き出した仕事にかかわる書類だけを残し、他はすべて机の上から放り出してしまえば、書類のコントロールは容易になるはずです。

さらに、前節で説明した仕事の3つのステップに従って、机を「未処理」「処理中」「処理済」のコーナーに区分けします。1日のプランニングで選び出した書類を未処理のコーナーに置き、仕事がすすむたびに書類を順次、処理中、処理済のコーナーへと移動させるようにすれば、書類のコントロールの度合いが一層、高くなります。

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自分がコントロールすべき書類の量だけをへらせばいい
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=「超タイムマネジメント-「4つの時間」でする仕事革命」(大和出版)P178より引用=


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