メールマガジン「瞬〜またたき」
■今回のワンポイントレッスン

◎2009/7/15発行
□時間の無駄使いをなくすカンタン整理術□
***ルールを設定するときの基本的な考えを理解しよう***

○書類をファイリングするだけでは効果なし

整理整頓がまったくできないと頭を抱えている人でも、デタラメに書類を積んでいるわけではないでしょう。たとえ手許に届けられたものを無造作に積み上げていても、届いた順に積まれているという最低限のルールがそこにはあります。ただ、役に立たないルールではありますが・・・・・・。

たいがいの人は、整理整頓に関して何かしら試みていることがあるはずです。例えば、企画やプロジェクトごとに関連する書類を束ねておくといった手法などが一般的です。では、このルールは、書類の山をコントロールするのに有効なものでしょうか?

書類を束ねたあとのことについて考えてみてください。束ねた書類をファイルにしまい、そのファイルをまた無造作に積み重ねていたりする。これでは、仕事に必要な書類を取り出そうにも、なかなか見つからないはずです。まず、ファイルの山を探って1つのファイルを見つけ出し、さらにファイルの中の書類の束を探って、目当ての書類を見つけ出さなければならない。書類の山を片っ端から探って見つけ出すのと、それほど代わり映えしないため、あまり効果的な手法とはいえません。

なぜ、こういった一般的なファイル管理ではうまくいかないのか?理由は、仕事の原理・原則を無視しているからです。


○書類の山をコントロールするための原理・原則

本書でこれまで紹介してきたタイムマネジメントのスキルは、社長の仕事にも新入社員の仕事にも、すべての仕事に当てはまる原理・原則から導かれたものです。

例えば、どんな仕事にも「はじめ」と「おわり」がある、すべての仕事は「自分一人でやる仕事」と「他人と共同でやる仕事」に分けられるという、2つの原理・原則から、タイムマネジメントの核心部分ともなる「四つの時間」が導かれています。

そして、目下の課題である、書類の山をコントロールする手法を考えるうえでの基本的なスタンスは、1つの原理・原則です。それは、すべての仕事は「未処理の仕事」と「処理中の仕事」、「処理済の仕事」の3つのステップに分けられるというもの。この原理・原則から導かれる手法には、どんなものがあるのか、考えてみましょう。

誰もがすぐにでも実行できる手法を1つあげるとすれば、3つのステップに応じて、書類の山を3つの小山に分けることです。試しに仕事の手を止めて、目の前の山から書類を1つずつ摘まみ上げ、未処理の仕事にかかわる書類、処理中の仕事にかかわる書類、処理済の仕事にかかわる書類に分けてみてください。それだけで、書類の山をコントロールできる度合いは格段に高くなったはずです。

今やっている仕事に関する書類は、すでに目の前にあります。その仕事が終われば、書類は「処理済」の山へ積む。新たにはじめる仕事に必要な書類は、「未処理」の山から探すだけ。もちろん、「処理済」の山に積まれている書類は無視して構わない。

プロジェクトごとに、関連している書類を一式、「未処理」「処理中」「処理済」の区別なくまとめてファイルしている場合と比較してみてください。どちらの手法が、書類の山よりコントロールできているかは、明らかです。

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「未処理の仕事」「処理中の仕事」「処理済の仕事」に分類する
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=「超タイムマネジメント-「4つの時間」でする仕事革命」(大和出版)P174より引用=


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