四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2010/8/15発行
「古い親友」

お盆の前に、高校の剣道部以来の友人と久々に会いました。
彼は、今年の3月までロンドンでエネルギー関連の会社の仕事をしていました。
4月からは民主党の仕分けの対象になった組織に転職したのですが、お互い忙しくやっとお盆前に旧交を温めることができました。
知り合ってからちょうど40年ですが、どういうわけか私の大事な時に現れて何気ない一言を無意識に語り、私の人生に極めて重要な影響を与えてくる人物です。
実はこのメルマガをとおして皆様と接することができるのも、彼のおかげです。
20年ほど前に脱サラしてまだ行方の定まっていない私の激励に現れ、 「行本―タイムシステムっていうシステム手帳は良いぞう。使い始めて間もないがこれは本物だよ。」
「ふーん、相変わらず新しいもの見つけるが得意だねえ。どれどれ見せてよ。」
なんて話をした翌週に、そのタイムシステムの会社からセミナー事業立ち上げの相談が来た時にはびっくりしたものです。
奴の使い始めた手帳のセミナーなら、今度会った時には使い方のレクチャーをして驚かせようという程度の気持ちで始めたのが、タイムマネジメントのお仕事の第一歩でした。
前の週に彼と会っていなければ、タイムマネジメントにはほとんど興味がなかったので、あの仕事は受注しなかったろうなと今でも思います。
そんな彼が今回は珍しくサラリーマン時代とこれからの会社での部下との接し方についてとうとうと語り始めました。
「こんなこと行本先生の前で語るのは釈迦に説法のような気もするが、ま聞いてくれ。」
「なんだい、かしこまって。」
「今まで30年間、部下を持ってから一つのことをずうっとこだわって守ってきたんだよ。」
「ほう、お主は凝り性だから何にこだわってきたんだい。」
「とにかく、部下を愛する。この一言。」
「どんな部下でもかい?」
「そうどんな部下でも、なんの因果か俺の部下になってしまった部下は、俺も基本はそうだが上司を選ぶことができず配属されてくる。
そんな部下に俺が責任をもってやれることは愛することだけ。
そう思った時から愛し続けてる。
そうすると俺も楽しいし、部下にも楽しく仕事をやってもらいたいしな。」
酒が入っているとはいえ、50半ばのおじさんの熱い思いにしばし、たじろぎ、次の瞬間、ハンマーで頭を殴られるような衝撃が走りました。
自分に置き換えてみると、ここのところの私の心模様に一番欠落していたもののような気がしてきました。
「タイムマネジメントを愛しているか?」
「セミナーの参加者を愛しているか?」
「仕事に関わっている人を愛しているか?」と自問自答。
ここのところ、愚痴や腹立たしさやいらつきに支配されていたのは、どうやら親友の語る「愛欠乏」であったなあと悟ることになりました。
今年になってからのメルマガは、いただけませんでした。
深く深くお詫び申し上げます。
お盆過ぎからは少しは愛に基づいた仕事に切り替えてみようと思う私がいます。
まずは今週から始まるセミナーから新バージョンの講義スタイルで臨もうと準備中です。
今まで以上に楽しくて、ためになるセミナーをどんどん提供させていただきます。


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