四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2009/9/1発行
 「コミュニケーションは微分?極限?」

某信用金庫さんの支店長マニュアル作成のお仕事をして感じたことを紹介します。

今回のお仕事先の信用金庫さんとは今年で3年目のお付き合いになります。金融機関が不良債権処理やペイオフ対策で四苦八苦の状況の中、確実に業績を伸ばし全国でもトップクラスの信用金庫さんです。ある意味では私たちコンサルタント泣かせのお客様ともいえます。業績が悪ければ改善点もたくさんあるわけですが、業績が好調な中での指導はより精密で突っ込んだ状況把握を必要とします。真価を問われる楽しい(?)仕事でもあります。

さて、今回はその信用金庫さんで現場の屋台骨を支えている支店長さんのマニュアルの作成です。現在支店長さんへのアンケート調査、投下時間分析調査、ヒアリング調査などを実施しています。そこで感じたことは「コミュニケーションは微分・極限だなあ」ということです。

遠い昔の高校の数学の時間でやった微分・極限の授業が調査の資料や現場で支店長さんと話していると脳裏によみがえります。「ユキモトわかるか?微分っていうのはな、一緒になれないにもかかわらずとにかくどこまでもどこまでも近づこうとする男女の仲みたいなもんだぞ」とできの悪かった私に教師が語った言葉が思い出されます。その言葉でも数学の成績は一向に良くなりませんでしたが、今コンサルタントとしての仕事でやっと役に立つときがきたように思います。

.....コミュニケーションも究極的には100%分かり合えることはないわけで、大事なことはそのことを理解した上で無駄な努力とあきらめずに修行僧のように「不可能な100%分かり合う」をめざして少しでも多く分かり合える為の挑戦といえると思います。

.....何度言っても理解しない部下。こっちの状況を少しも理解しない上司。一方的な要求を突きつけるお客様。これらの人たちを人種が違うと切り捨てた瞬間、全ての仕事がストップすると言っても過言ではないと思います。私たちの仕事は少なくても6割、多ければ8割はコミュニケーションに時間が割かれているわけですから。



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