四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2008/5/1発行
 「日本の研修費と欧米の研修費」


先日、同業の知人と街でばったり鉢合わせになり、しばらく立ち話で情報交換をしました。

とても、貴重な情報交換会でした。私はめったにご同業の調査や著作なども読まないので、マーケティング的には世の中の流れに置いて行かれる傾向があるので有意義でした。というよりショックを受けたと言ったほうが正確かもしれません。

彼の友人(彼らもコンサルタントで同業です)がここのところ何名かが日本を脱出し、シンガポールを仕事の拠点に変えたとのことでした。その理由を聞いて軽い眩暈を起こしてしまいました。その理由は社内トレーニングのフィーが日本の数倍から一桁上だからとのことでした。まさかと思い、さっそく事務所でインターネットで検索してみました。彼らのフィールドはリーダーシップ研修ですが、あえて「タイムマネジメントトレーニング」で検索してみました。まずはヒット数の違いに愕然としました。アメリカ384,000,000件、イギリス328,000,000件、ドイツ384,600,000件、そして日本は1,340,000件で検索数ではふたケタ違い。さらにはトレーニングフィーを見て、知人の話に大いに納得でした。

ここ数年私のところでのタイムマネジメント研修は若手か中堅社員が主流でした。理由は退職間際の管理者に投資するより若手に投資という企業の判断によります。

しかし、ネットで調べた限りこの現象はどうも日本だけらしい。エグゼクティブ用のタイムマネジメントコースは日本円換算で二日間コースで10万円以下を探すことはできませんでした。びっくり価格は40万円のコースがありました。1日のトレーニング料ではありませんよ、一人の参加料です。20万円程度のものはごろごろありました。10名でやれば200万円かあと考えると、今の仕事が虚しくなります。こちらは、1日20万円ということもざらにあります。最新刊「見える化で社員の力を引き出すタイムマネジメント」でも日本にはタイムマネジメントの市場がないと主張しましたが、市場がないどころの状況ではありません。日本の経営者のみなさん!組織強化は管理職の腕前をあげることですよ!管理職の腕前向上こそ現状打破の特効薬ですよ!! 今回のネット調査でもうひとつショッキングなことがありました。2004年にPHPから出した「仕事の困ったを解決する本」のなかでこれからはビジネスマンもアスリートと同じようにパーソナルコーチが必要な時代が来る!と主張しました。イギリスには既にタイムマネジメントのパーソナルレッスン(個人指導)とアフターフォローを展開している研修会社が複数社ありました。

つくづく日本は人材育成にはお金もかけなければ、世界からも遅れていると感じた1日でした。というわけで、愚痴っててもしょうがないので、みなさんのタイムマネジメントの腕前を判定する「タイムマネジメント段級審査」を開発しました。ぜひ一度ホームページにアクセスしチャレンジしてみてください。欧米のような料金ではなく、日本的な料金で判定させていただきます。


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