四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2008/4/1発行
 「半年間の成果」


先日ある企業で卒論の提出をしてもらいました。毎月2時間程度の勉強会を半年続けての成果を確認するための卒論です。具体的には論文を書いていただくのではなく、年間計画を策定してもらいました。

通常のコースは一日トレーニングであれば、正味7時間程度。二日間コースであれば正味14時間ですが、今回は半年間で正味12時間でした。しかし、毎月一回ではありましたが、毎回課題を出して翌月までの現場での宿題としたせいもあり、通常の二日間コースよりトータルの時間は少ないのですが、成果は大きく出たように思います。


4月12日に「見える化で社員の力を引き出すタイムマネジメント」(東洋経済新報社)が出版されますが、今回の卒論も正しく「見える化」が実現していました。半年前に策定した年間計画と今回のそれでは一目瞭然でスキルアップしているのがわかります。

ただ書かれた、策定した本人はひょっとすると自分のスキルアップに気づいていないかもしれません。半年前と今回では策定した内容が具体的でした。私は具体的に書ける、策定できるのはスキルアップの証拠と判断していますが、書いたご本人はなかなかそう思わない、気付かないのもタイムマネジメントスキルのちょっと厄介なところです。各自が「見える化」の技術で自分の力量の向上をわかるようになればしめたものなのですが・・。


似たような問題で取組みの成果の判定ということもあります。今回の企業ではリーダークラスに実施し84%の方々が成果ありとアンケート回答していただきました。しかし、残り16%の方々は成果なしということです。84に注目するか16に注目するかで見解は大きく変わります。メーカーさん発想でいくと「駄目だし」が16%じゃ使えないラインだよということになります。しかし、新しいスキルが社会や組織に普及していくパターンで考えると通常は20%の不支持層がでます。この観点でみると「84%の支持」は大成功ともいえます。


いずれにしてもタイムマネジメントのスキルの成果は、導入した個人でも組織でも「ご利益(ごりやく)があったと全員が感じれる、理解できる」状況では、まだまだありません。効果が出ている、成果が出ているのに気付かないでいることが多い実態があります。その意味でも「見える化」は、私にとっても2008年のメインテーマです。一人でも多くの人が成果に気づけるようなアドバイスをドンドンしていこうと思います。


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