四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2007/12/1発行
 「フロンティア」


来年2008年でタイムマネジメントに取組んで20年が経過します。長いようで短いようでなんともいえない気分ではあります。

サラリーマン時代のお客様からの依頼で脱サラしてすぐにタイムマネジメントセミナーの講師の打診を受けたのが、つい昨日のことのようにも思います。

イギリスの“A”TIME(エータイム)セミナーの普及から着手したタイムマネジメントの世界ですが、当初はセミナー開発者のジェームス・ヌーン氏より「これからAkiは日本で一番忙しいコンサルタントになる。」と言われましたが、何年経ってもその兆しはなく、あげくにそのヌーン氏の会社は倒産という不測の事態にも陥ってしまいました。

イギリスと業務提携した当初は意気込んで新聞広告やら雑誌広告やら随分と実施しましたが、そこからの問合せは皆無という厳しい現実にも直面しました。

イギリスでの兄弟弟子達は多忙を極め、月のなかで自宅で過ごせるのは4、5日程度で競合会社5、6社としのぎを削っているなか、日本の当方はまったくの蚊帳の外の状態でもありました。事実、当初のお客様のほとんどは外資系の企業でした。

つまり、年間労働時間1800時間の達成とか政府はスローガンを立ててはいましたが、日本企業にとってタイムマネジメントは言葉だけは存在するものの企業文化になるどころか、実務の中では存在すらしていないものであったように思います。

そんな訳で、タイムマネジメントの重要性を理解してもらうには、一民間企業として取組んでも埒が明かないので、2002年にNPO法人を立ち上げ「普及」から着手することにしました。

NPO設立から5年が経ち、タイムマネジメントの普及という点では一定の成果はあったと思いますが、5年経った今私が感じていることは「タイムマネジメントは日本においてはいまだフロンティアだ」ということです。つまり、タイムマネジメントを導入しようと考える企業様、取組もうとする個人の方々に手本はないという厳しい状態だと言うことです。「あなたの後にはタイムマネジメントの道ができているが、あなたの前にはタイムマネジメントの道は全くない。」ということです。

タイムマネジメントの仕事に着手して20年目にしてやっと、私の役目がわかったように思います。フロンティアで道なき道を進む方々の旅路の安全を守る様々な支援をすることこそが私の使命であり、NPOの活動だと腹を括ることができた2007年であったと思います。


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