四隅の時間で
タイムマネジメント
■現場レポート

◎2011/1/7発行
「2011年にやってくる2007年問題」

タイムマネジメントに興味を持ってらっしゃるみなさん
あけましておめでとうございます。今年もタイムマネジメントの腕前をどんどん向上させる年にいたしましょう。
小協会も持てる力を最大限に発揮して支援させて頂きます。

そんなめでたい年初に大変な状況に陥っている業界があるようです。昨年の暮れからその大変な状況ははじまっていたようです。悲しいことに会社の存続に関わるような状況になっているところもあるようです。
その業界はカレンダー業界です。印刷ミスが日本中で発生してしまったようで、回収に追い込まれたところもあります。その印刷ミスは信じがたい内容の連続です。11月31日まであるカレンダーとか、月を英語表記にしてスペルが間違えているものとか、いわゆる暦(大安や先負、先勝など)の日付ミスとか、校正はしてなかったの?と思われる内容がほとんどです。
このニュースに接して、とうとうここまで来たかという思いでいっぱいです。年々日本人のマネジメント能力が低下の傾向にあるよと警鐘を鳴らしてきましたが、今回のカレンダー業界で起きた不幸な事件は、多分日本中のあらゆる業界で起きている問題でもあると思います。みなさんの身近な所でも、なんでこんな初歩的なミスが生じるんだと首を傾けたくなることが起きているのではないかと思います。あまりにも初歩的なことなのでマネジメントスキルの問題というよりヒューマンエラーという言葉で語られているかもしれません。
しかし、ヒューマンエラーではありません。間違いなく業務処理能力の低下です。ひと手間かける、ふた手間かけるが団塊の世代を中心とした諸先輩が戦後の日本を世界トップまでおしあげた魔法の手法だったと思います。カレンダー業界をはじめとする今の日本で起きている多くはヒューマンエラーと片付けられていますが、「手間の省き」「効率化」にあるように思います。ほんとは先人達が築きあげた「手間かけ」の技術を、後輩である我々をそれを、もっと少ない時間でやる、もっと上手にやるのが社会発展の道筋であるところを手間を省くに走ってしまったように思います。これはヒューマンエラーではなくマネジメントエラー、ミスリードです。誰のとは言いませんが・・。
団塊の世代がビジネス界からいなくなることによる「ナレッジ」欠如による仕事への悪影響を「2007年問題」として表現されました。そして「2007年問題」はコンピュータの2000年問題と同じく杞憂だったねと片付けられた感がありますが、どうも「2007年問題」の本質はあとから問題が生じるということのようです。本当の2007年問題が生じるのは、2011年ということにならないように、一人一人が仕事のしくみを捉えて、手間をかけても短時間で仕事を処理できる技術としてタイムマネジメントに取組む2011年にしてもらいたいものです。


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