<マネジメント的問題解決法>

 
 企業のトレーニングコースやコンサルティング活動で、必ず設けるセッション、調査があります。それは、「今のあなたの仕事をすすめる上での問題点は何ですか?」という質問とその解決策のワークショップ(質疑応答)です。
 「上司の指示が不適切」「支持どおり動かない、動けない部下」「突発の仕事が多すぎ」「顧客、営業先がない!」など様々な問題が噴出します。そして私は、必ず次の質問をすることにしています。「問題が全くなくなることはありますか?」これに対する皆さんの答えは、たった一つです。「そんなことは絶対ありえません。いつも何らかの問題が存在します!」です。
 つまり、私達の仕事は、常に何らかの問題(自分にとって都合の悪いこと)と共にあるという現実です。
 ですから、問題を解決しようと努力して、取組むと大変疲れます。また問題が生じることがわかっていますから…。
 そこで、マニュアルをご覧下さい。マニュアルの図は、問題を解決するというより、問題と上手に付き合うという発想です。
 問題が問題たる所以は、その問題により私達は何らかのダメージ(時間だったり、お金だったり、気持ちだったり)を受けるということです。
 そこで解決の方法は三つあります。ダメージが「0」となるよう対処するか、ダメージが少しでも減るように対処するか、あきらめて何もしないかの三つです。
 マニュアルの図は、ダメージを「0」にするのではなく、少しでもダメージを受けないようにするための対策を図解にしたものです。
 この方法を取る時、はじめて、優先順位の重要さもわかりますし、やってはいけないこと、すぐやるべきこともわかってきます。
 

3-7.問題解決の考え方と手法
   ポイント
     ・ 時間はなくならない

       しかしダメージを少なくすることは出来る
1.問題は常に存在する(なくならない)。
2.コントロールできるものと出来ないものがある。
3.コントロールできないとダメージが発生する。
4.コントロールできない量が多くなると、ダメージも正比例で大きくなる。
5.逆にコントロールできる量が多くなると、ダメージは少なくなる。
コントロールできるところが不明確のままの人は多い
コントロールできるところを明確にする
コントロールできるところを拡大する
ダメージは確実に減る(生産性が上がる)
  チャート図20
                  
                 
               
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