3-5.優先順位と仕事の中断
   ポイント
     ・ 今やることは何か?(先にやるのは何か?)

     ・ 中断は必ず発生する。如何にダメージを少なくするか?
1.2割の大事な仕事を常に把握しておく。
2.その仕事のための時間を予め確保する。
3.その時間だけは中断をしない仕事の態勢をつくる。
中断は仕事の生産性を低下させる要因
受けざるを得ない中断もある
対処方法を身につける
不要な中断を避ける職場環境を作る
  チャート図20


                 
            
               
  関連セクション
<事前にわかる仕事と突発の仕事>

 
 前節で「すべての仕事をグループ分けして下さい」と書きました。もちろん皆さんは「すべて」を挙げたつもりでしょう。しかし、それ以外にも、皆さんがやらざるを得ない仕事が存在するのを、お気付きですか。
 毎日、その日のうちに終えられる心づもりで仕事の予定をたてるのに、実際にはいつも残業を余儀無くされるという人は多いはず。何故、こんなことになるのでしょう? あるいは、予定していた仕事を、「後で落ち着いてやろう」などと考えて、残業したり、休日出勤することもあるはず。休日出勤だと、何故落ち着いてできるのでしょう?
 おそらくその答えは「邪魔が入るからさ」「休日なら邪魔されずにすむ」というものでしょう。突然、お客さんから寄せられるクレームの電話への対応、上司から突然、言い付けられる仕事、これらが予定していた仕事の邪魔をしてしまう。つまり、皆さんが毎日、こなしている仕事は、”事前にわかる仕事”だけでなく、”突発的に生じる仕事”もあるのです。生産性向上のためには、事前にわかる仕事が、突発の仕事によって阻害される度合いを軽減しなければならないのです。
 突発の仕事は、いつ起きるか、どんな仕事かもわからないんだから、対処のしようがない――そんな諦めの気持ちを持つのは間違いです。実は、事前にわかる仕事をきちんと把握していれば、突発の仕事が生じても、1日の予定は混乱せずにすむのです。
 突発の仕事が生じた時、まず判断すべきは、そのとき手掛けていた仕事(事前にわかる仕事)と突発の仕事の優先度です。当然、いずれか高い方を選択します。優先度が同じなら、投下時間によっていずれを優先すべきか、決まります。つまり大切なのは、事前にわかる仕事の優先度、投下時間を把握しているか、どうかなのです。事前にわかる仕事を適確に把握できる人なら、突発の仕事も、瞬時に優先度、投下時間を把握できるはずです。