仕事を目的で分類すると二つのグループになります。一つは、市場(お客様)に影響を与える仕事。具体的に商品やサービスを開発、提供し、その対価を得る仕事です。もう一つは、会社、組織を強くする仕事。具体的には人材育成、財務、人事、総務などの仕事です。この二つの仕事はコインの裏表のように切り離すことはできませんが、コインの裏表のように認識することはできます。
もっと簡単にいえば、売上げを確保するための仕事と、会社、組織を最有効に運営する仕事といえます。前者をパフォーマンスマネジメントと呼ぶことにします。
一般に組織が肥大化してくると、リソーセスの割合が大きくなる傾向にあります。社内に様々なルールが設立され、それを守るだけでも大仕事ということになるわけです。
ここで大事なことは、各個人およびチーム、組織において、実施した仕事の、パフォーマンスとリソーセスの割合がどうなっていたのかと恒常的に把握することです。
売上げが落ち込んで来たのは、パフォーマンスへの投下時間が減ったからだというふうに判断ができ、対策も取れるということです。
しかし、現実はそんな単純なものではないのは当たり前です。パフォーマンスへの投下時間は増えているにも関わらず、売上げが伸びないということもしばしば発生します。そんな時もう一方のリソーセスの時間は十分取れているか、または、リソーセスがらみの仕事がトラブルもなく順調に(効率良く)処理されているかをチェックするヒントをこの考え方は教えてくれます。
ちなみにこの不況の中、好成績を長期間続けている企業の共通点は、ワンランクアップしたリソーセスマネジメントを確実にやっている企業です。
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